<THINKSELL />
PDCAからHPRF
アートカンパニーとは「知識デザイン」する企業だ。知識デザインtとは、知識創造×(掛ける)デザイン、つまり<仮説推論思考>と<人工物のデザイン>の融合ーーー現場やモノに接しながらの、モノ=コト同時の創造プロセスである。モノの質だけにとどまらない、人間的な、経験やプロセスの質(無名の質)をも同時にデザインすることである。人々や社会の場に入り込んで、未来を創造・実現しようという志でさまざまな要素を綜合する営みである。
『知識デザイン企業』 紺野 登 P.3
書店に行くと、知識デザインやデザイン思考など、「デザイン」+ネーミングの書籍を見かける。おかげで、デザインと発声したとき、ルックスの意味と受け止められる機会は減った。
日本の服飾業界が、「デザイン」を多用してきた影響からか、ファッショナブルな意味と理解する人はいる。デザインの語源を検索して、トップに表示されたサイトは、以下のように記述している。勉強させてもらいました。
語源のラテン語Designareは,de+signであり(deは,from, out of, descended from, derived from, concerning, because of, according to, in imitation of, などの意味),記号を表出する行為,表出された記号自体,対象や意味を明確に示す行為,他との境界を限定して形状をはっきり示す行為,対象や意味に相当する代理物を用意すること,複写や記述,表示する要素の選択,特定の対象や意味に他者の注意を向ける作為,感覚器官で捉えられうる刺激の集合によって対象や意味を代替えする行為,をさす。
via: デザイン力を考えてみてはいかが
また、先日紹介した [Review]:考えなしの行動? では、デザインは「削る」というニュアンスを含むとの由。「設計」の思考と行為を観察したとき、「削る」を切り離せない。両者は密接に関連している。
そして、「デザイン」は明確な意味を持っている。だから、モノ=コトをデザインするとき、その意味を他者へ説明できなければ、デザインしたと表現できない。
では、「組織をデザインする」と表現したら、それは何を意味しているのか。他者へどう説明するのか。ぼくの仕事の範疇で考えると、歯科医院の組織をデザインすると考えた時、従来のPDCAだと対応できない現象が発生している、と観察する。
PDCAの根幹は分析。分析できなければ、計画を立案できない。実行できない。しかし、分析が機能しなくなっている(と思う)。ここでいう分析は定性的性質の意味。定量的性質の数値分析を除く。数値分析は、数字を作る人がウソをつかないこと、そして、数値を分析する手法が正しいこと、その2点が正常に機能すれば、正解へ辿り着く。
定性的分析は、外部分析と自己分析に仕訳される。外部分析は、環境の不確実な要素を排除して統制できる要素だけを内部へ還元する。自己分析はSWOTやベンチマークで、これもまた統制できる要素を抽出する。定量的分析は、外部と自己の両方を分析して、要素を絞り込み、「正解」を導き出す。正解は一つ。それが、「目標」となる。
そして、分析は過去のデータが対象であり、成功体験に依存しがちだ。依存しないためには、失敗体験を算入してバイアスを除去する。
これら定性的性質の分析アプローチは、論理的で固定的。正解を導くにはすぐれている。だけど、本書は指摘する。
肝心の「正解」が当たらなくなってきている。
『知識デザイン企業』 紺野 登 P.27
正解が当たらない。よっとおかしな日本語だと受け止めたけど、まぁ、いいや。正解が当たらないだけでなく、当たらない事態へ対応できない。論理的・固定的な正解、つまり「目標」を達成できない状況への対処方法を発見できない。そこに行き詰まる。
PDCAを否定しない。そうじゃなく、新たな取り組みとして、HPRF(hypothesis, practice, reflection, feedback)をぼくは表現したい。まだまだ言葉遊びの段階であって、デザインできていない。
「計画→実行→確認→行動」から「仮説→実践→内省→フィードバック」へ。あぁ、フィードバックだけカタカナになってしまうあたり下手だなぁ、と自分を嘆く。エレガントじゃない。
外部を不確実な要素の塊と定義して、それらへ柔軟に対応するシステム。組織とは単語でしかなくなるような個人とシステムの集合知、のような形をぼくは描いている。個人の思考と感性と行動を育成(あるいは生成?)し、集団の回路を形成する。この「回路」へフィードバックされる。じゃぁ、回路って何だろ? それをいま考えている。
HPRFの支柱は、個人の「判断」と、予測する。判断って、何気なく使ってしまうけど、「判断」って意味を吟味する時空を組織は持っているだろうか。
それに、仮説とは? 実践とは? 内省とは?
それぞれの言葉を哲学(日本語の”哲学”って風じゅなく)して、言葉から行動を表現したい。
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