Do the little thing

Do the little thingな松井秀喜の姿勢の「細かいこと」って何だろう?と考え込んでしまった。

ジョー・トーリ監督も、松井の道具を大切にする姿勢に感心する一人だ。「マツイが道具を大切に扱っていることはもちろん知っているよ。彼ほど道具に対してリスペクトを持っている選手は、俺も見たことがない。でも、メジャーに限らず、その道のプロとしてやっていくうえで一番大切なことは“Do the little thing”(細かいことを疎かにしないこと)だと思う。マツイは“Little thing”をずっと続けているから、チームメートからも尊敬され、信頼されるのさ」と、指揮官は分析した。

人それぞれ“Little thing”を持っている。それは千差万別。“Little thing”だと認知してもらうのが肝要なのか?

たとえば自分の仕事で考えると、私はHTMLのソースを毎日書いている。日々刻々と変わる検索エンジンにどう対応するか悶々として頭を抱える。顧客のサイトを更新したくて紆余曲折を経る。もちろん、顧客やユーザーは「同じモノ」を閲覧しているわけだが、中のソースが変わっていたりする。

ぶっちゃけ、そんなソースを編集しても果たして意味あるのかと首をかしげられるだろう。

「見えるモノ」が変わらず「見えないモノ」が変わっていく—–そこには“Do the little thing”のプロセスを踏んでいるのだけど、それは「私だけの“Do the little thing”」だと思う。

私の“Do the little thing”を他者に承認してもらうために何かすべきか。私は何もしない。「評価」と同じだと思う。私がコントロールできる要素ではない。

自分ができることは何かを考えるとき、写真の「構図」のように引き算する。無駄な要素(=己がコントロールできない事物)をひたすらそぎ落とし、単純化する。この思考作業によって生まれた「極化された単純な想像図」を私は全力で「現実」に現像していく。

その時、心がけていること。それは、全員が“Do the little thing”だと理解できるならそれに拘泥しない。反対に感性や感度の高い人が見抜く“Do the little thing”を大切にする。そして、それが「自己満足」でないよう己をコントロールする。

己をコントロールするにはただ一つ。他者から承認してもらう。そのためには自己を可能な限り開示しなくてはならないと思う。