頃合を見計らって失敗してもうた

広島県産業奨励館

あい 【合】(造語) 何かをするのに適した、その時(場)の都合やそのものの程度。

『新明解国語辞典 第6版 並版』 山田 忠雄 (2)

頃合は難しいでんな。頃合を見計らって、なんて言われると心臓がトクン、一オクターブ上がる。頃合って何時頃。見計らうって、ずっと見てるん? どうやって計るん?

おお、頃合といえば、親戚に間合がおる。これまた難しおまんねん。剣道をやっていた頃合(間違えた)、先生から間合いをとれと指導された。間合い? なんやそれ。私のリーチと跳躍力を計算したらわかる相手との距離。と書けば、そんな字面で表現できるほど簡単やないと怒られるわ。一呼吸。

瞬間接着剤を使う時、頃合を見計らってくっついたかどうか確かめる。瞬間、って大きな文字で書いてあるから頃合もくそも塗ってすぐやろとツッコミながら接着させると、見事にはがれよる。対象が物質でしかも静止しているのに頃合を見計らって失敗するんやから、対象が人間ならばさもありなん。

合って左右対称で美しいのに卑猥。頃合を見計らって合体しよか、なんて誰ぞに言うたら肌合いちごうて嫌われて、おまけに金属質の風合いが両手にはめられる。