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調味

2010.10.25 曇のち雨

煮汁や煮物の味付けが難しい。鯛のあら炊きや煮魚、煮物の出し汁とか奥が深すぎる。課題だ。料理の本やcookpadを参照して書いてあるとおりに味付けしてみる。料理の本はグラム単位や詳細を書いてあるのでわかりやすい。説明どおり作る。ザンネンながら味は書いてない。“どんな”味、味覚そのものは書きたくても書けない。できあがった料理を食べる。それが本のとおりの“味”かどうかを確認できない。

WP制作。O先生のイラスト制作はほぼイメージどおりとの返事をいただいたので、11/06(土)の打ち合わせまで保留状態。それまでWP制作へ移行。合間にDBの本を読んだり。

『COURRiER Japon2010年 12月号 [雑誌]』 のノリーナ・ハーツ(経済学者)の言葉が興味深い。「未知の状況に遭遇したら既存のモデルを疑ってみよう」だ。外部の立場から歯科医院を観察していると、今のモデルがずっと続くだろうかと考える。ベンダーのビジネスモデルには違和感を覚える。歯科医院が投資する設備は膨大な開発と精密な設計をもとに開発・生産されている(と思う、知らない)。メーカーやベンダーは開発費や生産コスト、人件費や広告費を回収して利益を稼がなければならない。よって数百万、数千万する価格が「どういったものか」を僕は判断できない。

判断できないので皮膚感覚の違和感が残る。昨今のリースとメンテナンスという名目の固定収入モデルが商業主義的な色彩を強く帯びているような皮膚感覚。たとえばレセコン。電子化への移行をふまえて設計している。必要最小限のレセコン機能に各種オプションをモジュールとして組み込んで数百万単位で販売する。だが、それらのモジュールの仕様を読めば帯に短したすきに長しの機能で、カスタマイズ性が低い。レセコンはたとえであって他の設備にも共通項はあると思う。カローラを購入したい人へレクサスを販売しているような感じだ。

歯科医院を開業して30、40年の間、保守とメンテナンス、そしてリプレイスに投資する金額はいかほどだろう。これからの歯科医院はそんな投資スタイルを維持できるのだろうか。持続可能か。設備と開発のビジネスモデルに組み込まれる歯科医院は患者や地域の人々と「おりあえる」だろうか。少し踏み込んだ余計なおせっかいを書くと、歯科医院と地域は最適な環境を互いに築けるか気がかり。

と、そんなことを考えながら、夕食のコロッケを準備していた。玉葱と人参とジャガイモのコロッケ。玉葱と人参とサツマイモのコロッケ。肉はいらない。玉葱と人参をきざんでオリーブオイルでじっくり炒める。その間にジャガイモとサツマイモを2つのボールでつぶしていく。塩と胡椒のバージョン、そこに保存してあるカレーペーストを入れたバージョン、そしてF先生から頂戴したメープルシロップを入れたバージョン、合計3パターンのコロッケ。それにジャガイモとサツマイモの2つの組み合わせ。

コロッケの調味が難しい。塩を積極的に使いたくないので胡椒で味を引き締めたいとかカレーペーストを使ってもカレー味にまでしたくないやらメープルシロップで甘みを出したいのにたくさん入れたくない、なんて、傍若無人のワガママ(二重表現?!)がボールのなかで錯綜しながらジャガイモと玉葱と人参、サツマイモと玉葱と人参をこねた。

結局、17:30頃から準備してから完成するまで90分ほどかかった。僕はこの時間を捻出するために仕事を徹底的に効率化しようと努力する。無駄なことをしたいから効率化する。

90分かけてたいして美味しくないコロッケを作った。お金を払えば5分もかからずとっても美味しいコロッケが食べられる。お店の人が手間暇かけてとっても美味しいコロッケを作ってくださる。お金はとてもありがたい。お金を払えば美味しい料理が食べられる。その価値観は大切だ。

その価値観を獲得できるほど稼げていない。それともう一つ、コロッケづくりは私にとっての学びの場なんだ。これは、僕がほんの少しずつ自信を深めつつある思考の回路、文脈の構築の仕方だ。思考の回路と文脈の構築の仕方をコロッケづくりに適用すればいい。90分間でまずいコロッケを作る身体とお金が大切である価値観、両方がうまくつりあってられるような感性を磨き続けたいな。

コロッケを2個作る、あと1個作って3個のコロッケにする。ほんま同じ手間で2個作るんやったら3個作ってまおやねん。2個と3個、両者の計画と労力はまったく変わらん。ほぼ同じやし。せやけど、2個のお弁当を作るんと3個のお弁当を作るんは違うわな。手間というより下準備、プロセスが違う。前日のおかずの分量が変わるしご飯を何合炊くか再計算しなあかんし。野球チームを編成できる家族構成だとどうなるんやろ。

母親に言った。「学生時代、毎日毎日お弁当を作ってくれてほんとうにありがとう。今ようやくわかったよ。ほんとうによくわかった」

だから今度味付けを教えて。後悔したくないからね。