習慣の可塑性

理性は人間にとって決定的に重要なすべての事柄についての、非常に危なっかしい先導者となる。こうした誤謬の傾向を子細に検討してみると、誤謬とは時間のなかでのわれわれの行動のランダムな変動に他ならない、ということが分かる。しかし、しばしば見落とされているのは、われわれの知性が育まれ成長するのは、当のランダムな変動によってであるということである。なぜなら、そうしたランダムな変動がなければ、われわれの習慣形成は不可能であり、そして知性とはこの習慣の可塑性のことだからである。

『連続性の哲学』 パース P.170

まず習慣を認識する”点”から始めよう。