100年前にもどった

ポークカレ

−−昔の音楽家にはパトロンがいましたよね

 坂本 20世紀の約100年間が特殊な時代でね。結局、元に戻ったみたいなもんですよ。(音楽家にとって)結局まだ、お金になるのはライブじゃないですか。エジソンが(蓄音機を)発明する前は、音楽は全部ライブ。むしろ、健全な姿に戻っているのかもしれません。

via: 【話の肖像画】音楽は自由にする(下)音楽家・坂本龍一(57) (1/2ページ) – MSN産経ニュース

音楽家はもともと食えなかったからパトロンがいたとの由。食えるようになった幻想を抱いていたけど、目が覚めたら食えなくなっていた。

平均と平等の概念はいつぼくのもとへ訪ねてきたのか。二つの概念が居付いた頃、比較が始まったのかもしれない。平均と平等は外と内の境界線を作る。それは階級とは異なった固定を作る。知らないうちに。不気味に。巧みに。陰湿に。外は穢れ、内は清く。最初に感染した地域を外と扱い、マスクを装着していない人を外と扱い、境界線を作る。ほとぼりがさめる外もあれば、固着する境界もある。

おかしいな、内にいたと錯覚していたらしい。いつの間にか外にいた。内から外へ移動している。まずい、いつか自分も外へ放り投げられる。どんどん境界線の範囲は狭まってきた。逃げ切れるか。せめて自分がいる間だけでも内にとどまりたい。そうだ、権利だ。権利を作ればいいんだ。ありとあらゆるものに権利をつければいい。そうして境界線を作ろう。どんどん分断しよう。権利を作れない政なんて無能だ。とにかくこっちの権利を全部認めてくれる政が必要なんだ。

権利を監視する権利も作ろう。そうだそうだ。とにかく内にいれば食えるんだ。とにかく内に。