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まとめるは苦手

「シンクセルさんは、”まとめる”のが苦手そうだね」

「苦手ですね。それに嫌いです」

「やっぱり。なんとなくそんな気がした。どうして?」

「”まとめる”こと自体が目的になるからでしょう」

「なるほど。だけど、相手がいる場合、まとめてもらうと筋道を立ててもらったようでありがたいけど」

「わかります。そうなると、まとめの定義でしょうね」

「定義か…..」

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やってみたいと思わせる力

長等公園の桜

先日、打ち合わせの後、M先生とOさんから新年会へお誘いいただく。今時でない居酒屋で心地よかった。ただ、その時の失態に自己嫌悪し、次の日、ブログに自戒を書いた。M先生はブログで上手くかわしてくださっていて(適切な表現じゃないかも)、その気配りに感謝した。Oさんはブログとメールでまったく同じ気持ちだった旨を伝えてくださった。ほんとうにありがたかった。”日々”はテストと違って正解なんてない。予測できない言動は、”ひとり”を際だたせ、暗愚な自分を気づかせる。美味の御飯と芳醇な酒、言葉のやりとり。

自己嫌悪を分析していたら、やっぱり積年の課題が。僕は、何かしらの振る舞いに憧れをもっているようだ。上品、知性、滋味、しなやかさ、かろやかさ、といった単語が次々浮かび上がる。TVや映画のフィクションじゃなく、ノンフィクションの「ふるまい」と出会った時、記憶に刻まれる。今まで出会ったひとつひとつの所作と機知をプラモデルのパーツのように組み合わせた完成品を頭に持っている。その完成品と自分を比較して、直視できず。自分を甘やかす。

そういえば、ジムで気になる女性が一人いる。いきなりトレッドミルからスタートして1時間ほど走り、次に筋トレ、最後にストレッチ。凝視しちゃいけないから控え目に(こういうときのまなざしってコントロールできているようでできていない)。彼女のストレッチがほんとうに美しい。前後左右の180度開脚! 左右の開脚は上半身が床に。

芸能人やアスリートがTVで披露しても、すごいなと笑うだけで何も感じなかった。なのに、彼女のストレッチを見て、「自分もやってみたい!」と強く感じた。はじめての感情。

「美しい」は抽象概念。人それぞれ。清潔だから美しい、清楚だから美しい、そんな簡単じゃない。足を組まず、背筋を伸ばして御飯を食べている人たちが、スラングだらけの会話に高じていたら目を側立てる。いや、そのギャップが美しいという人も。外見と中身、それも単純。二元論に中指を突き立てる。もっと複雑。

一連の動作。つながり。時に反転。醸し出す雰囲気。不安をひた隠す安定。錯覚。すべてが主観。

言葉で「ふるまい」を表現しようとしている間、「ほんとう」はやってこない。無我。捨てる。醜悪を受容する感性。送信ばかり気にして受信の存在を見失う。何より大切なもの。他者を意識する五感。相手が受信してくれるからこそ、美は伝わる。

「やってみたい!」と高揚させる力は両手を広げた円に存在している。ただ、自分が気づいていないだけ。

[Review]: 文章のみがき方

文章のみがき方 (岩波新書)

インターネットの”なか”、ブログが登場して「書くこと」がぐんと身近になった。同時に”格差”も目につく。格差とは質、だけじゃなく、書くヒトと書かないヒト。忙しいヒトは書かない。当然だ。そんな暇があるなら仕事が待っている(はず)。他方、書きたいけど書けない、と言うヒトを耳にする。不思議。「書けない」のニュアンスが難しい。ピンとこない。私は乱筆悪文、意味不明の文章を書き散らす。質は? 知ったこっちゃない。読み手の評価を気にもとめず。「書くこと」に抵抗感がないからますますわからない。ただし、ちょっとでもうまくなりたい気持ちを持ち続けている。なので”文章にまつわる”モノを手当たりしだいに読みまくる。

自分の文章に自分が不満をもつのは当たり前のことです。そしてときたま、自分の文章に「ちょっと満足する」ということもあるでしょう。技巧的なことは、気づいたら直せばいい。しかし、自分の観察の不十分さ、ものを見る目の浅さ、自分のなかの自分勝手な思いこみ、考えのいたらなさなどは気づくのが難しい。でも、気づいたらやり直せばいいのです。
気づくためには、しっかりと自分に向き合うことです。己のおろかさに向きあうことのないおろかものよりも、己に向き合い、己のおろかさに気づき、そのおろかさをなんとかしようともがいているおろかもののほうが、数段ましでしょう。
問題はこころのありようです。

『文章のみがき方 (岩波新書)』 辰濃 和男 P.218

『天声人語』を14年間担当した著者の筆力を前にして黙々と頁をめくった。「紋切型を避ける」ことをせず評するなら舌を巻く。「借りものでない言葉で書く」なら14年間染め抜いた色といったところかな。技術的な指南から心構えまで余すところなく伝える。「正直に飾りげなく」書いているけど「自慢話は」書かない。「単純・簡潔に」書き、無駄のない文章。耽読。

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待てない人々

待てないらしい。携帯メールの返信、5分待っても返ってこなかったらイライラ。懐石料理の前菜からメーンまで待てない。テーブルセッティングに要するほんの数分、声を荒げて帰る人。果ては子どもの成長を待てない親も。

【溶けゆく日本人】快適の代償(1) 待てない人々 数分間でイライラ

“時は金なり”。時と金を等価に置いてしまったのかな? 携帯メール、懐石料理、テーブルセッティング、いずれも趣が異なる「待つ」のはず。どれも同質に。ついには「人間の成長」も。時間を消費する。消費するからには金がいる。だから時間と金がリンクする。毎日習い事を、時間割表から「空白」を消すように。

病院の手術室。待つ。まったくわからない。手術室の扉がもう一度開いてベッドに横たわっている姿をイメージ。ただひたすら待つ。自分ではどうすることもできない。ひょっとすると、手術を待っている人が「はやくしろ、一体いつになったら終わるんだ!」と詰め寄る光景が日常になるのかもしれない。

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視聴率を上げようとすれば下がる

NHK総合26年ぶり2位浮上 上半期ゴールデン視聴率

テレビ各局がしのぎを削るゴールデンタイム(午後7時-同10時)の視聴率争いで、本年度上半期(4月-9月)は、東京キー局でNHK総合がフジテレビに次いで2位になったことが、21日までのビデオリサーチの集計(関東地区)で分かった。上半期にNHKが2位に浮上したのは1981年以来、26年ぶりという。

各局の上半期の視聴率平均値は、

  1. フジ 13.5%
  2. NHK総合 12.2%
  3. TBS 12.0%
  4. 日本テレビ 11.6%
  5. テレビ朝日 11.2%
  6. テレビ東京 8.3%

だって。NHKの勝因は地震や台風などの災害報道や政局関連報道などでニュース番組がよく視聴されたこと。そうでしょうね。民放のニュースは災害報道ですらワイドショーみたいになってる。それを視る人は減ったとしても違和感ナシだな。2位以下テレビ朝日までダンゴ状態(と思うけど)、コンマの世界だから大騒ぎでしょう。日本テレビも往年の面影ナシ。

自分はと言えば、民放を視る機会がめっきり減った。バラエティーは歳を重ねるにつれ笑いについていけなくなってしんどい。ガマンしても、「ああ、予定調和やな」となんだか透けて見えてくるようで、乾いた笑いしかナイ。あと、どうも「身内」で盛り上がっているようでこれまたついていけない。

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セカンドライフのテロ

あちら側の立ち居振る舞いについて、私は楽観的なんですけど、セカンドライフのなかで「核攻撃」まで登場したなんて目にすると、ちとフリーズしてしまう。

セカンドライフ解放軍(SLLA)は06年後半、マーシャル・ケーヒルを名乗るアバターを中心に結成された。SLLAのウェブサイトによれば、彼らの要求はシンプルだ。「すべてのアバターに参政権を与えよ」。セカンドライフは現在、開発企業であるリンデン・ラボの政治的独裁下にあり、「(独裁に対する)唯一の手段は戦うこと」などと主張している。

核攻撃以外にも性犯罪が激化。それに対して

「児童ポルノやレイプなど性的暴力の表現、その他、他人に多大な不快感を与えるコンテンツは決して許されない」

との声明を発表。確か「現実」の警察が出動するはず。 現実は難解、仮想は単純みたいな図式を望むほど石部金吉ではない。とはいえ、”希望”や”意志”っつうのですかね、プリミティブなワーディングの濃度が高くなってほしい。

「現実」の国内に目をむけて隠喩を振り絞ると、政治と報道、対立しているようでそうでもない。合わせ鏡のようにふるまう。

「現実」と「仮想」、願わくば合わせ鏡ではなく、未知の言葉が創造される空間であってほしい、ってか、ああ、わかんなくなってきた。

親殺害急増の記事に首をかしげる

asahi.com: 少年の親殺害が急増 家族消去したい衝動か

未成年者による親の殺害や未遂事件はこの1、2年、急に目立つようになってきた。警察庁のまとめでは、刑事処分対象になる14歳以上の子どもによる実父母の殺害(未遂など含む)は97〜04年までは年3〜9件で1けただったが、05年に17件に急増。06年分は集計中だが、2年連続で2けたに上りそうだ。親への単純な憎しみをもとにしたものより、自分の居場所を取り戻そうと家族や家庭を消し去ろうとする衝動が目立つとの指摘もある。

時事問題はこっちでとりあげるつもりだったけどリテラシーにからみそうなので。記事を一読して閉口した。97年〜って、恣意的にもほどがある。いまどき、数分ググれば親子間における殺人事件の犯人に対する処分の実情とか昭和48年警察白書親殺し統計がヒットする。前2つは世代問わずの件数、後者は未成年。数値の正誤を検証していない(それを検証するのが本業だろうし)。

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