タグ: drama

Prisoner Of Love

コレが流れ出すと条件反射で鳥肌が立つというか、武者震い。錦戸クンのちょい下がり気味の眼がコワイ。もうちょいクールにジャンキーなバイオレンスだと凄みがますような。1回目より2回目の眼のほうがスーっと暗くなっているような気がするから今後も注目:cool:

めずらしく結論から導入したプロット。瑛太クンや樹里サンが抱える苦悩。登場人物それぞれが何かしらの影を抱えている。

性を超越した愛???

さてどうなることやら 🙁

[Review]: キッチン

キッチン (新潮文庫)

「自分は実はひとり」って感じた瞬間、目の前の景色の輝度とコントラストが高くなって、色彩があざやかになったかな。アンニュイの質もポジティブに。ときにネガティブも。ゆらゆら。時間はスローに空間は無に近づいて。「ひとり」ってフィジカルじゃなくてメンタル。そんな日常を掬いとっているのは私だけと思わない。でも、「自分は実はひとり」と感じた瞬間、ぜんぶわからなくなった。コミットメントとインディファレンスを往来しているような。

私、桜井みかげ“は文字どおり「ひとり」。どんな感じかな。

彼女たちは幸せに生きている。どんなに学んでもその幸せの域を出ないように教育されている。たぶん、あたたかな両親に。そして本当に楽しいことを、知りはしない。どちらがいいのかなんて、人は選べない。その人はその人を生きるようにできている。幸福とは、自分が実はひとりだということを、なるべく感じなくていい人生だ。私も、そういうのいいな、と思う。

『キッチン (新潮文庫)』 吉本 ばなな P.82

Read More

[Review]: 閉鎖病棟

閉鎖病棟 (新潮文庫)

「正常」か「異常」の境界線はどこなのだろう。見た目? 話し方? 挙動? いずれもしっくりこない。「全部」だとしても釈然としない。ひょっとしたら、私が「異常」で 『閉鎖病棟』 の彼らがまともではと訝ったり。

カッコーの巣の上で

『カッコーの巣の上で [DVD]』 ミロス・フォアマンにこんなシーンがある。ジャック・ニコルソンが精神病院にいる彼らを船の上で紹介する。医学博士なんて紹介して「正常」な人にウソをつく。そのときの彼らの表情や威風堂々たるもの。もっとも印象に残ったシーンだった。しょせん映画と嘯ける。じゃぁ現実は? さして変わらないのでは。

Read More

[Review]: 脳男

脳男 (講談社文庫)

「もしも自分に”感情”がなかったら?」と想像してみる。いままで経験したフレームからアナロジーを取り出そうとしてもムリ。そも「感情」を理解していないし、たとえ理解できたとしても認識していない。無意識のなかにある。意識すれば演技だろうけど日常の生活に「必要な文脈」ではない。毎日「演技」続けているならば話は別だけど。

「ものごと因果と結果に分けて考えるのは、論理的な思考というより人間の脳の癖のようなもので、生まれつきそなわった情緒的な感覚に近い。現代の精神科医なら人間のことような心の動きを情動と呼ぶのではないかね。簡単言えばこうだ。凶暴な野獣が自分に向かって突進してきたのに、人間が回避行動をとるのは論理的な思考の結果でなく、このパターン認識が生まれてつきそなわっているせいであるとな。ところが、それが欠落している彼の場合、野獣が向かってくるのを見ても、その認識をその場から逃げるという行動に瞬間的に結びつけることができないということになるのだ」

『脳男』 P.172

Read More

[Review]: 演出家の仕事

演出家の仕事 (岩波新書)

私は演劇を知らない(わざわざ自分の程度の低さを吐露するもどうかと思うけど)。数回観た程度。演出家がはたす役割を想像できない。なのに「演出」という言葉を時折使う。不思議だった。どうして演出の役割を知らずに「演出」を使うのか? 意味を理解せずに見た漢字の印象で使う、そんな言葉は他にも存外あったり。いけないな。

どんな場面で「演出」を使うのか? たとえばミーティング。ミーティングがうまくいかないと誰かが嘆く。だから「うまくいっているミーティング」を見学したり、「やる気がでるミーティング」や「ミーティングのマネジメント」みたいなタイトルに目がいく。そんなときわたしは「演出」と口にする。ミーティングは演出。

舞台での会話とは、自分のせりふをどう言うかではなく、まず相手役がどういう状況でそのせりふを話すか、その音、その意味を聞き取ったとき、そこから感情が起こり、身体が動き、それが次の自分の言葉を導き出すということなのです。つまり、言葉によっていかに他者を動かせるか、という一つひとつの積み重ねが、俳優にとってのせりふの働きなのです。言葉が動くとき、温度は上がります。その温度が積み上げられることによって、人間の対話は生きたものになるのです。

『演出家の仕事 (岩波新書)』 栗山 民也 ;P.62

Read More

SAW4

ソウ〈4〉 (角川ホラー文庫)

Slasher filmをこわいよぉとブルブル震えながら観る。両手で目をふさいで、人差し指と中指の間、ちょこっとだけ隙間を作って。おそるおそる。そんな私がSAWシリーズを読むときや観るとき、ちょっと変わる。震えるけどこわいからじゃない。禁忌にふれたような気分? 畏怖? ジグソウのフィロソフィーに魅了されてしまう。レクター博士とは位相が異なる。共通は怪物の口から発せられる言葉。そのひとつひとつに霊妙な秘密が隠されている。

これから本編を観る人、このノベライズを読み始める人のためにアドヴァイスするとしたら、特に 『ソウ3』 をよく観返すなり、読み返すなりしてからこのパート4に臨んだほうがいい、と申し上げたい。

『ソウ〈4〉 (角川ホラー文庫)』 行川 渉, パトリック メルトン, マーカス ダンスタン P.252 解説

SAWの特徴は時空にあると思う。時間と空間を操り観客をあっと驚かせる。”時間”が私を魅了するもう一つの要素。それはジグソウのフィロソフィーとリンク。過去・現在・未来の生への感謝。時間と生。空間と生。

Read More

[Review]: 狂気という隣人

狂気という隣人―精神科医の現場報告 (新潮文庫)

先日、名古屋地裁である事件の論告求刑公判が開かれた(参照)。2005年2月、犯人は生後11ヶ月の男の子の頭部にナイフを突き刺し殺害した。男の子は頭部にナイフが突き刺さったまま夥しい血を流しており、母親が抱きかかえて絶叫していたという。検察側は「あまりに凄惨。誰もが計り知れない恐怖を覚えた」と指摘しつつ、「無期懲役が相当だが、被告は当時、心神耗弱だった。遺族の被害感情を考えると断腸の思い」として有期刑で最長の懲役30年を求刑した。

私たちの周囲には数多くのスキゾフレニック・キラー(統合失調症の殺人者)が存在しています。彼らの多くは検挙されても不起訴になり、裁判で事実が明らかにされることもなく、精神病に入院した後何年かすると再び社会の中に戻ってきているのです。

『狂気という隣人―精神科医の現場報告』 岩波 明 P.106

統合失調症の発症率は人口1%。これは全世界で変わらない。スキゾフレニックと呼称される予備軍はその数十倍ともいわれる。本書の物語は「向こう側」の出来事ではない。登場人物はみな”隣人”である。なのに実感がともなわない。いやそれどころか、私が「彼ら」になるとはつゆほども疑っていない。

Read More