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打落水狗
- 2007-06-12 (Tue)
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正直震え上がる。叩くだけ叩け、「何が問題なのかなんて議論するのはオレたちの仕事じゃねぇ」と言わんばかりに叩く。その結果、グッドウィルは全介護事業を売却するよう検討しはじめた。で、引受先はワタミで、その引き受け内容に開いた口がふさがらなかった。
すでに売却交渉は本格化。ワタミには先週末、複数の証券会社からコムスンの有料老人ホーム受け入れの打診があり「すべて引き受けたい」(渡辺美樹社長)。在宅介護など老人ホーム以外は「大手がやるべきではない」と否定的だ。
「老人ホーム以外は大手がやるべきだ」とコメントしているが、裏を返せば、「おしいところだけオレによこせ」と翻訳される。介護事業は、国が「儲かる(かもしれない)ぞぉ」と声をあげ、民間を我先へと参入させた。
しかし、蓋を開けてみると、意外や意外でそれほどではなかったとわかってきた。特に、訪問看護は、「犬の散歩に連れってほしい」とか「しゃべり相手になってほしい」といったサービス外のニーズが多く、そこに時間を割くと労働集約型産業は利益がふっとぶ。
軽くネットで調べた程度で恐縮ですが、コムスンもたしか訪問介護事業の赤字を老人ホーム(施設事業)の黒字で賄っているかと。
加えて24時間サービスは引き受けを検討している企業は辞退する方向だろうし、企業によっては、「地方は勘弁」と心中穏やかでない。
いつも拝読して知見を与えていただき感謝している極東ブログさんのコムスン不正問題メモに以下のメモがある。
逆にコムスンはなぜ全国展開を志向していたのかという疑問が沸いてくるし、ちょっと考えると、不正をすればなんと かなると思っていたということなのだろうか。そうかもしれない。そのあたりがわからない。あるいは、ある程度の不正は不利益地域展開とのバーターだったん じゃないだろうか。そして、厚労省もそのあたりは阿吽で認めていたんじゃないだろうか。
賛否あるけど、私はこの手の阿吽をハンドリングする力が求められていると思う。あいまいさも時に必要だろうし、今解決できないことは未来の叡智にまかせようぐらいの事なかれ主義もほどよく「折り合い」をつける意味で必要かと。その”ほどよく”がどうも機能していないのでは。その能力が低下したのか、「白」か「黒」かでやりにくくなったのか。
さらにややこしい事態を招いているのは「頭のいい人たち」だと思う。「利益主義」と口にすれば国民から喝采を浴びるとねらい、水に落ちた犬を叩く、おぼれかけた人を叩く。
「利益」と「制度」の問題を峻別して論じる「頭」をもっていないが、「頭がいい」から手に負えない。
民間が参入するかぎり、継続の源泉は「利益」だと私は思う(不正請求はその限りでない)。が、他方、ブロゴスフィアを徘徊していると介護事業に制度の不備が多く潜んでいると愚考する。利益を計上するのが「悪」ではなく、不正請求して利益を計上した原因は何なのか?
詐欺に近い行為を働いてまで利益を追求した裏側にある企業の「行動」と、現実の「現場」をクールに仕訳したとき、現場と制度の乖離があるのではないか。その乖離を「伝える」のがあなたたちの仕事ではないだろうか(”わかりやすく伝えろ”とまで贅沢言いません)。
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[Review]: トラフィック
- 2007-05-25 (Fri)
- Review
「もっとも印象に残るラストシーンをひとつあげなさい」と問われたら、指折り数えるなかでこの映画がまっさきに折られるだろう。場所はTijuana、夜の公園に照明がともされ、子供たちが野球をしている。ごくごく平凡なラストシーン。でも、2時間以上にわたって観てきた私は、このささやかな情景が特別な未来をもたらす可能性を秘めていることに気づかされる。
アメリカを揺るがし続けて久しい麻薬犯罪コネクション。そのルートのもとであるメキシコで、組織に翻弄(ほんろう)されながら職務をまっとうしようとする捜査官(ベネチオ・デル・トロ)、アメリカで麻薬ぼく滅に乗り出す国家の責任者(マイケル・ダグラス)と麻薬におぼれるその娘、また夫を救うために麻薬ルートに手を染めざるをえなくなっていく妊娠中の専業主婦(キャサリン=ゼタ・ジョーンズ)などなど、多彩なドラマを同時並行させながら、麻薬戦争の全貌を追うスティーブン・ソダーバーグ監督の問題作。『トラフィック』
英語のトラフィックは交通を意味する。IT用語では、「流れる情報量」を表す。なぜタイトルが「TRAFFIC」 なのか?
動詞は”trafficking “、意味は”売買(取引)する”。リーダーズをひくと、《特に不正な》と前書きしてある。そして、”drug trafficking”は”麻薬密売”と訳される。麻薬取引をテーマにしているので、そこから付けられたのかもしれない。また、邪推するに、劇中には司法や情報の「取引」が映像化されている。これも含まれているのではないか。
でも、おそらくもう一つの「売買取引」の意味もこめられているのではないか。それが、人身売買(=human trafficking)。
群像劇。詳細はWikipediaに。それぞれの舞台でドラッグの深刻な問題とそれがもたらす悲劇が繰り広げられ、最後はひとつの舞台に交わってくる。
- 誰が、麻薬を密売し
- 誰が、麻薬に手を染め
- 誰が、麻薬を取り締まるのか
が無情にも淡々とつづられている。家庭にはドラッグに手を染めた娘がいて、自身が麻薬を取り締まるマイケルダグラスが言う。
「この(麻薬)戦争を徹底させれば、多くの家庭のなかで戦争がおきるだろう。家族を敵とみなせとは私には言えない」
この言葉の裏側には今も続く無情な現実が存在するのかと私は受け取った。日本でもここ数年、覚醒剤以外のクスリが流通し、それを過剰摂取する若者の問題が取り上げられている。つい最近では少年誌マガジンがドラッグの問題を二週にわたりとりあげた。
もう一度、ラストシーン。 ティファナの子供たちが夜の公園で照明の下、野球をしている。日本では「もう夜遅いから帰りなさい」といった声がかけられるかもしれない。とはいえ、それらの風景は日本ではあたりまえだ。
あたりまえのことがあたりまえでなく、さらに、少しの”光”があるだけで、未来が変わるかもしれないところに深く魅せられた。
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親殺害急増の記事に首をかしげる
- 2007-05-15 (Tue)
- Diary
asahi.com: 少年の親殺害が急増 家族消去したい衝動か
未成年者による親の殺害や未遂事件はこの1、2年、急に目立つようになってきた。警察庁のまとめでは、刑事処分対象になる14歳以上の子どもによる実父母の殺害(未遂など含む)は97〜04年までは年3〜9件で1けただったが、05年に17件に急増。06年分は集計中だが、2年連続で2けたに上りそうだ。親への単純な憎しみをもとにしたものより、自分の居場所を取り戻そうと家族や家庭を消し去ろうとする衝動が目立つとの指摘もある。
時事問題はこっちでとりあげるつもりだったけどリテラシーにからみそうなので。記事を一読して閉口した。97年〜って、恣意的にもほどがある。いまどき、数分ググれば親子間における殺人事件の犯人に対する処分の実情とか昭和48年警察白書や親殺し統計がヒットする。前2つは世代問わずの件数、後者は未成年。数値の正誤を検証していない(それを検証するのが本業だろうし)。
タグ: cognition, crime, IMHO, literacy, media, think関連する投稿
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