近江舞子

怒ってる?

青筋 青色の筋。特に、皮膚の上から見える静脈。

『岩波国語辞典』 西尾 実 P.8

青筋を立てておこる、と云う。擬音語のピキッが付け加えられた漫画をイメージしてまう。”丼”の真ん中の点がない記号が顳顬あたりに書いてあって、怒って表情。生のシーンで青筋を立てておこっている人を見たことない。でも、青筋が立っている腕ならある。その腕を見ると、ああ、生きてるな、って思う。透明感。自分の素足を見ると甲に青筋が浮き上がる。血がドクドク流れている。生命の活動。

青筋を立てるぐらい怒ると、脳に直接的なダメージを与えるんとちゃうのって妄想してまう。なんせ、ピキッやし。ピキッはガラスが割れる音でもあり、割れる、ああ、脳髄がパカっと裂ける、否、ミクロン、ミリの穴があけられる。そこから血がドクドク。膜へ侵入。

やっぱり青筋は手足に立てているほうがよい。怒りは自分に向け、静かに怒るとよいな。他人へ怒ってもピキッピキッピキッが増えるだけやし。それで、自分の脳髄を破壊していると体感すると青筋を立てておこりたくなる。ピキッ。