あっ、お愛想お願いします

愛想 にこやかで人づきあいのよいこと。→意図した物腰の場合を言うようになって来た。

『岩波国語辞典』 西尾 実 P.4

愛想の意味合いがちょっと変わってきたんとちゃう? 顔立ちや性向が備わった様態を評価するとっから、対人関係の人為的要素を評価してはる感じ。転じて、無理をしているんとちゃう、とか媚びてるわぁ、みたいなニュアンスが言外に含まれているような。

愛想といえば、勘定が知られる話。「あっ、お愛想お願いします」の愛想はお客がゆうんやなくてお店がゆう言葉。関西では、「勘定書を見ると愛想尽かしをする」からという意味で、要は、「この店には愛想が尽きたから精算してくれ」でおま。

お店は、「おーい、お客さん、お愛想」で、お客は、「あっ、勘定」であるはずが、あべこべになっている点、おもろい。

近頃、もう愛想が尽きたわ、なんて、腹を抱えて笑うぐらい恥ずかしい表現やし使ってへんけど、心の中でしょっちゅうつぶやいている。そんな自分に愛想が尽きたとは言えません。