人は誰でも自分自身の固有の構造的決定にしたがって、何かをいったり何かを聞いたりする。何かをいったからといって、それがよく聞きとどけられるとはかぎらない。観察者の視点から見ると、コミュニケーション的相互作用には、つねにあいまいさがつきまとっている。コミュニケーションという現象は、伝達される何か、にではなく、それを受ける人には何が起こるのか、にかかっているのだ。そしてこれは、「情報を伝達する」ということとはたいへんに異なった事態だ。
『知恵の樹―生きている世界はどのようにして生まれるのか』 ウンベルト マトゥラーナ, フランシスコ バレーラ P.232
realize what’s happening
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