lose flesh

琵琶湖

先日、2,3年ぶりにお会いした方々から痩せたと指摘された。本人は自覚しているつもりだったけど、どうやらそうでもないみたいだ。というのも、被写体が自分の写真を現像してみて驚いた。構えた姿じゃなく他人としゃべっている姿だったので、これが「日常」だろうと仮定した。すると、自分が抱いている自分の全身像と写真の像に差異があった。微小な差異。

今年の話だと思うけど、ある方から「小さくなった」と言われた。その時は、「えぇ−」としか返せなかった。あとから「人間がですか?」と尋ねたら気が利いていたのにと悔しがったけど。なるほど、「小さい」とは言い得て妙だ。得心。

僕は、自分の姿を「もう少し厚みがある」と認識していた。一度、そう固定すると、鏡を見ているようで見ていないのだ、とわかった。実際は、薄くなっていた。この場合、薄くなっていたというのは、「引き締まった」のニュアンスを含まない。まるでカンナで削り取られたような感じ。

鏡を見ているようで見ていないと書いたけど、それは身体だけでなく、顔もあてはまる。これも先日の話、自分の顔を鏡で見ていて、「ええ、オレ、こんなにシミがあったかいなぁ」と鏡の自分へ話しかけた。びっくりした。シミを承知していたけど、シミの数というか、顔とシミのバランスがおかしいというか、とにかく違和感だらけだった。

これも身体と同じ。自分が想定している顔と鏡に映った顔に差異があった。差異と表現するのはおこがましいか。まぁ、錯覚。見ているようで見ていない。そういった発見、否、馬鹿な気づきが妙に多くなった。