根本に目を向けろ 答は単純だ

歯科医院の経営者はぜひ一読を。

「どうぞ、その業者から買ってください」──。品質を維持できる「材料費」、社員の懸命の働きに報いるだけの「給料」、将来のための「設備資金」を賄える価格でなければ、話にならない。商売とは、この最低限の金額に利益を乗せた「適正価格」でするものだ。梅原氏はそう固く信じている。

via: 日本電産が「脱帽」した最強の中小企業がある:日経ビジネスオンライン

以前、適正利益について書いた。仕事量が減っても「適正利益」を守る意味。じゃぁ、「適正利益」を把握するためには? 経理を人任せにせず自分で数字を記入する。ただし、シンプルに。

現在はパソコンで作成しているが、創業から1999年まで30年近く、梅原氏は経理を人任せにせず、毎月、市販の方眼紙で作った手製のシートに自分の手で記入してきた。これらの数字を経営判断の最重要データと考えていたからである。

下に掲載した写真が「業績グラフ」の実物である。毎月の収入と支出が記録され、一目で「どれくらいのコストがかかっているか」が分かる。

この業績グラフは、シンプルそのものである。項目は「売上額」「人件費」「材料費」「設備費」「総支出」の5つだけである。売上額は「金額」を、それ以外の項目は、「金額」に加えて「対売上高比率」(対売上比)を書き込む。

「これだけで何が分かるのか?」と疑問を持たれる方もいるかもしれない。しかし梅原氏は、「この5つの指標さえ見ていれば十分」と言い切る。

via: 日本電産が「脱帽」した最強の中小企業がある:日経ビジネスオンライン

ここに、「根本」があると思う。外部の人は根本が見えない。理由は、「この方式で得られる利益の数値は、正式な損益計算書の数値とは必ずしも一致しない」から。ものすごく大切。「経営管理用の数値」と割り切っている。この視点の源は何か?

物事をシンプルかつ明快に考え、「重要なことは何か」を見極める。これが梅原氏の「簡単な経営」を貫く基本原則である。

via: 日本電産が「脱帽」した最強の中小企業がある:日経ビジネスオンライン

時に、専門家は複雑にする。「すべて」を説明しようとする。「削る」必要がない。「何を話さなくてよいか」を判断しない。すべてを「告知」しようとする。「数値を話すること」自体が目的になっている。

歯科医院なら、

  1. 収入
  2. 材料費
  3. 人件費
  4. 設備費
  5. 総支出

としてもいいし、「重要なことは何か」を吟味して1-5を変換してもいい。それに3つでもいい。あとは、それらの数値の具体的事象を確認したいなら、「どこにそれが記載されているか?」を知っていれば十分。

「簡単な経営」を支える土台は「続ける」だと思う。1年やってやめ、次に新しい手法を試みる。またやめる。連続があるから、過去と向き合い、現在を知り、未来に備えられる。システムは、継続を前提に構築されなければならない。その時、「全員がコミットメントできるシンプル」を絞り出す。それを設計できるまで複雑に考える。

数値は事実。事実は物語。物語を読む。ただし、専門家に朗読させてはいけない。自分たちで読む。専門家からは「読む仕方」のレクチャーを受ければいい。優れた専門家は、「仕方」を説明できる。

システムは単純。シンキングは複雑。根本に目を向ける。答は単純。それまでが複雑。