そしてそれ以上のことではない

行動のなか以外に現実はない。

“シュレディンガーの哲学する猫 (中公文庫)” (竹内 薫, 竹内 さなみ) P.74

素敵だ。ジャン=ポール・サルトルという哲学者の言葉との由。外連味のない表現、洗練された言葉は一切の無駄がない。そして、言葉ではない。表現の前に跪き茫然自失とする。「行動」の意味は? 「現実」の意味は? そこまで掘り下げていない自分。

かつてないぐらいの渇き。躰が欲する渇き。渇きを癒すために五感を研ぎ澄ましたい、なんて欲求が湧く。コップの表面張力みたいだ。こぼれないでと祈る。いつまでもたっても渇きはいやされないでほしいと願う矛盾。新しいことをやるためにやめる。時間が生み出す不安な余裕。その揺らぎがたまらなく面白い。

同じくサルトルの表現。

君は自由だ。選びたまえ。つまり創りたまえ。

“シュレディンガーの哲学する猫 (中公文庫)” (竹内 薫, 竹内 さなみ) P.77

自由? 選ぶ? 創る? 意味。

縛られた選べない自由より、解き放たれた選べる不自由でありたい。創りたい。創るぞ。そして、他者へ感謝。

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