しあわせの決断

しあわせの決断の主題歌。わたくし、なぜか篠ひろ子さんが出演しているドラマが大好きで、よく視ておりました(おませな子どもではありません)。小学6年生のときに、刑事珍道中―日本警視庁の恥といわれた二人組を読んで、鎌田敏夫さんのファンになり、中学生で金曜日の妻たちへを暴走し、その後小説を全巻読破して大人の淫靡な、もとい、隠微な恋を妄想し、高校生で男女7人夏物語秋物語へ堕ちました。里のビデオライブラリで家宝として熟睡しています。里へ帰ると感涙にむせぶために叩き起こします。勢い、いこか・もどろかを、高校の時におつきあいしていた女性と映画館で観賞し、ラストシーンの大竹しのぶさんの「好き!」という科白と表情が脳裏に焼き付き、映画館を出て、彼女へ向かって「好き!」って何度も言ったのも、今となっては顔から火が出て、勢い、屁から尻が、もとい、尻から屁が出る思い出です。というわけで、篠ひろ子さんと鎌田敏夫さん、あるいは大竹しのぶさんのコンビは、わたくしにとって、ロールケーキとどら焼きをいっしょに食べるぐらい至福の境地でございます。そこに鶯ボールがあれば悶絶するでしょう。

いや、結局何が言いたいかと申しますと、この主題歌、1992年1月-3月まで放映されていたわけでして。その時期、2年間の浪人生活を締めくくる大学入試の時。2年間の浪人(麻雀放浪記)生活は子どもから大人へと成長させてくれたのとは裏腹に、子どもの我へ別れを告げる惜別の歌のように感じられた、とだけ申し上げたかった次第です。

あなかしこ