農林水産省ではなく第三者機関に調査してほしい

時事ニュースにとんと疎くなってきたけど、事故米のニュースには驚いた。痛いニュース(ノ∀`):「企業努力とテクニックで」 有害米、なんと正規米にも混ぜて出荷…三笠フーズに、ほぉって感じのレスがあったので、確認してみた。まずは、国立がんセンターがん対策情報センター肝細胞がんの項目にアクセス。

日本国内の死亡率の年次推移は、男女とも最近減少傾向にあり、罹患率は男性で減少、女性で横ばい傾向にあります。死亡率の国内の地域比較では、東日本より西日本のほうが高い傾向にあります。

via: 肝細胞がん:[がん情報サービス]

それからグラフデータベースの部位ごとの集計にアクセス。結果は以下。

年齢別がん死亡数の推移 年齢別がん死亡数の推移(女性) 都道府県別75歳未満年齢調整死亡率(男性) 都道府県別75歳未満年齢調整死亡率(男性)

肝がんは、肺がんや子宮頸がんと並び、主要な発生要因が明らかになっているがんの1つです。最も重要なのは、肝炎ウイルスの持続感染です。ウイルスの持続感染によって、肝細胞で長期にわたって炎症と再生がくり返されるうちに、遺伝子の突然変異が積み重なり、肝がんへの進展に重要な役割を果たしていると考えられています。肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eなどさまざまな肝炎ウイルスが存在しています。肝がんと関係があるのは主にB、Cの2種類です。

via: 肝細胞がん:[がん情報サービス]

とあるから、1980年代ごろから激増している発生要因は明らかになっているかな、と素人的に考える。肝炎ウィルスがそうとか、その他の原因があてはまるとか、まったくわからない。だだ、素人感覚の興味は事故米に含まれいるアフラトキシンB1に注がれる。

アフラトキシンは地上最強の天然発癌物質であり、その毒性はダイオキシンの10倍以上といわれる(詳細はIARC発がん性リスク一覧参照)。主に、肝細胞癌を引き起こす原因物質として知られている。アフラトキシンは少なくとも13種類(代表的なものは B1、B2、G1、G2、M1 の5種類)に分かれるが、毒性はB1が最も強い。発癌機構として、アフラトキシンは肝臓の代謝酵素シトクロムP450によって活性化され、それがDNAと結合して付加体を形成する。付加体は、DNAの変異や複製阻害を引き起こし、癌化のイニシエーターとなることが報告されている。ラットを使用した実験では、100%の発癌性を示すなど、非常に悪性が強い事が分かっている。

via: アフラトキシン – Wikipedia

以下、ニュース記事。朝日新聞と読売新聞。

工業用に限定された事故米を食用に転用していた米販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が農林水産省に、「事故米を2割ほど、正規米に混ぜて出荷していた」と説明していることがわかった。農水省は、取引先に気付かれずにコストを抑える狙いだったとみて、出荷先の特定を急いでいる。政府が事故米を売却したほかの16社についても、食用に転用していないか8日以降、一斉点検する。

農水省の調べでは、三笠フーズが正規米との混合を認めているのは、カビ毒のアフラトキシンB1が検出されたり、水でぬれたりした分で、いずれも「うるち米」。有機リン系の農薬成分メタミドホスが検出された中国産の「もち米」800トンについては、「混ぜていない」と説明しているという。

三笠フーズ関係者は事故米の食用への転用について、「(同業者は)どこでもやっている」と証言している。このため農水省は、過去に政府の事故米を購入した、ほかの16社についても、事故米をどのように販売したか詳しく調べる。

via: asahi.com(朝日新聞社):有害米2割、正規米に混ぜる 農水省、出荷先特定急ぐ – 社会

米穀加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が、発がん性のあるカビ毒や残留農薬に汚染された工業用の「事故米」を食用と偽り転売していた問題で、同社の非常勤顧問(76)が6日、読売新聞の取材に応じ、同社が約10年前から不正転売をしていたことを明らかにした。

さらに「事故米転売は他の複数の業者も行っていた」と話し、業界で不正が横行していた疑いも指摘した。一方、農林水産省が、事故米の加工・流通状況を確認する検査に際し、日程を業者に事前連絡していたこともわかった。同社は、事前に用意した「裏帳簿」を見せるなどして不正発覚を免れており、農水省は「チェック体制が甘かった」と不備を認めた。

さらに、約2年前には、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が残留するコメについて、「冬木社長から『どうにか、食用で販売したい』と持ちかけられた」と証言。検査機関で残留農薬を測定したところ、国の基準値を下回っていたため、1年半前から販売を始めたという。顧問は「農薬の残留状況を確認しており、健康に問題はなかったはず。購入業者も薄々気づきながら、値段の安さを優先して買ったのではないか」と話している。

via: 三笠フーズ「汚染米」転売、10年前から…元責任者認める : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

最後に3つ。

  1. スピード感が求められるといった理由で、短期に決着させてほしくない。
  2. 農林水産省ではなく、第三者機関が医科学的に因果関係を調査して、その結果いかんによっては、殺人の立件も視野に入れられないかと願う(法律を知らないので、あくまで妄想です)。
  3. 農林水産省の解体を視野に現体制を調査してほしい。