人事を尽くして天命を待つ

オリンピックの選考会にギモンがひとつ。選考会のルールはグローバルとローカルのどっちか。勉強不足で恥ずかしい。水泳は一発選考、柔道は実績重視。陸上も一発選考かな。わからん。たとえば水泳の一発選考は、日本だけか世界共通なのか。あるいは柔道の実績重視は日本だけの選考方法で、世界は一発選考かなどなど。

米国はどうも”200″が鬼門になった。陸上のゲイは転倒して代表を逃し、水泳のハンセンは平凡な記録に終わった。特に水泳のハンセンは1ヶ月前まで4年間も世界記録を保持していた。100の泳ぎも悪かった。それでも200もまぁ大丈夫みたいなところもあった。だけど北島康介を指導する平井伯昌コーチは「泳ぎがひどい」と100のあとにコメントしていた。平井コーチのコメントが印象に残った。続けて200のあとに、「精神面の弱さが見事に露呈した」とも。どうやらもともとメンタルの弱さを抱えていたらしい。

指導するテキサス大のリース・コーチは「信じられない」と絶句し「どうしようもない、と声をかけるしかない」と頭をかかえた。女子のエース、コーグリンは「あまりにも残酷…。見ていられない」と言葉を絞り出した。1カ月前まで4年間も世界記録を保持していた王者の敗退。一発勝負の常とは言え、米国選手に与える影響も大きい。最初のレースでのショックが尾を引いたのか、この日も前日に続いて世界新のアナウンスはなかった。

via: ハンセン北島を意識…まさかの失速/競泳 – 北京オリンピック 競泳 : nikkansports.com

と思えば、女子100メートル自由形は2度の引退から復帰したダラ・トーレスが2000年シドニー五輪以来の代表になった。米国競泳選手で初めての5度目の五輪出場で、41歳の代表は米国競泳勢で最年長。すごいの一言。

ケガで涙をのむ選手がいれば、メンタルに左右される選手もいる一発勝負の選考会。日本では池田久美子が日本記録を保持してA標準を突破していたのに日本選手権では3位に終わった。追試の南部記念で6m70cmを跳躍して代表へ。よかったなぁと一人で祝杯をあげた。サプライズも。

福島千里(20=北海道ハイテクAC)が北京五輪切符を手にした。ラストチャンスをかけ女子100メートルに出場した福島は11秒49で初優勝したが、五輪参加A標準の11秒32には届かなかった。だが日本陸連が試合後、福島を代表に選んだことを発表。話題性と成長力が決め手となった。

via: 福島が五輪選出に「びっくり」/陸上 – 北京オリンピック 陸上 : nikkansports.com

冷静に考えれば、日本記録を更新しても2次予選突破できるかどうか、ましてやA標準を突破していない福島千里選手に世界の壁はあつい。だけど、陸連は代表に選出した。その心意気としたたかな戦略に拍手したい。

継続すること、人事を尽くすこと、そして、平常心。