月別: 2008年6月

毎日新聞を解約しませんか?

ネットを賑わしている毎日新聞社のHENTAI記事問題。どうしてこんな記事を書いていたいのか、はたして騒ぎの根っこは何か、ネットの本当と嘘をこれからじっくり考えるとして、とりあえず脊髄反射しておきます。毎日新聞を購読していらっしゃる方は解約を一考されてはいかがでしょう。

毎日新聞社は27日、英文サイト「毎日デイリーニューズ」上のコラム「WaiWai」に不適切な記事が掲載された問題で、コラムを担当していた英文毎日編集部記者を懲戒休職3カ月にした。また、監督責任を問い高橋弘司英文毎日編集部長を役職停止2カ月、当時のデジタルメディア局次長の磯野彰彦デジタルメディア局長を役職停止1カ月の懲戒処分とした。このほか、当時のデジタルメディア局長の長谷川篤取締役デジタルメディア担当が役員報酬の20%(1カ月)、当時の常務デジタルメディア担当の朝比奈豊社長が役員報酬10%(1カ月)を返上する処分とした。

本社は、担当記者が国内の雑誌に掲載された風俗記事を英文サイトに引用する際、不適切な描写のまま英文に翻訳した結果、多くの読者に不快感を与え、インターネット上で批判を受けるなど信頼を損なったと判断した。上司については、記事のチェックを怠るなどの監督責任を問うた。WaiWaiは今月21日に閉鎖している。

via: 毎日新聞社:「WaiWai」問題で処分 – 毎日jp(毎日新聞)

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大阪は左、滋賀は右

旅なら気にならないし、東京の人(のフリをしている人)から嘲笑されたらされたで土産のひとつもできたと喜ばしい。だけど、住むとなると話は別。

それにしても、関西弁が柄が悪い、というイメージはどこから来たのだろうか。おそらく、テレビのせいだろう。吉本の芸人はかなり無茶な突っ込みをするし、強引に笑いを取る。だが、吉本の芸人が使っている言葉をそのまましゃべっている関西人はほとんどいない。あれはいわば「吉本弁」なのだ。「吉本弁」は大阪南部の言葉がベースにはなっているが、それと全く同じではない。だいたい、ああいう下町言葉を「下品」だと言うのであれば、我々も「てやんでえ」だの「あったりめえよ」という言葉にはかなり違和感がある、と言わざるを得ないのだが。

[…]だいたい、「関西」と「大阪」の区別がついていないことも勘弁してほしいものだ。我々は、自ら「ダサイタマ」ではなく「東京」と呼ばれたがる卑屈な埼玉人ではない。京都・大阪・神戸・奈良という関西の四大文化圏は、関東における東京・横浜・千葉・埼玉よりもよほど個性が強く、言葉一つとっても一緒くたにできる要素など全くない。それとも、東京人は自分たちの身内も「ダサイタマ」などといって馬鹿にしているくらいだから、よそ者などもっと馬鹿にしても当然だとでも思っているのだろうか。

via: 「関西弁は柄が悪い、下品だ」「大阪は民度が低い」

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住処が人を育てる

鎌倉の旅の二日目、長谷寺へ。江ノ電に乗り長谷駅で降りたとき、「ああ、住みたいな」と思った。ひさしぶりだ、そんな気持ちになったのは。学生時代から東京以西は北陸を除いて足を運んだ。そのなかでも住みたいなと思ったのは伊良部島だった。そのとき以来。抑えきれないワクワク感。長谷寺から海を望む。

長谷寺から望む鎌倉

長谷寺の至る所に咲く紫陽花。当日はあいにくの雨。だけど軽やかな足どり。紫陽花と雨は仲好し小好し。

長谷寺の紫陽花

カメラを構えてゆっくり撮りたいけどダメだ。たしか9:30ごろだったけどすでに列。たぶん午後からは入場制限がかかる気配。看板には待ち時間80分なんて札もあったので混雑のときは紫陽花と人の頭でいっぱいになるのだろう。

長谷寺の紫陽花

紫陽花に露。

長谷寺の紫陽花

眼前に海、振り向けば古刹と山。ステキだ。趣のある家々がおりなす町並み。家か店かわからなかったり。長谷寺から望む海ではサーフィン。なんだか身体がウズウズした。ここに住んだら好きな音楽を聴きながらそぞろ歩きするのかなぁ。海も山も、町並みも、住人は日常で旅人には非日常。その差異が憧れを抱かせる。わかってる。住めば都という。私が住む琵琶湖もたいそう気に入っている。旅先の街ははじまりからおわりまで日常から切りはなしてくれる。だけど、既視感を抱かせる町並みもある。既視感と過去の区別がつかなくなったとき、「ああ、住みたいな」とつぶやいた。

自宅の前の紫陽花

自宅のすぐ前に咲く紫陽花。どこの紫陽花も美しい。

[Review]: 墜落遺体

新装版 墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 (講談社+α文庫)

昨日、クライマーズ・ハイのレビューを書いた。横山秀夫氏が自身の記者時代に遭遇した日本航空123便墜落事故取材の体験をまとめた作品。ただ、「墜落現場」は描かれていない。事故そのものがテーマじゃないから『墜落遺体』も扱われていない。レビューで紹介した現場雑感、佐山は左手を失った女の子を抱える自衛官を書いた。実際の現場は凄惨を極めた。著者は事故当時、高崎署刑事官在職にて身元確認の班長につく。

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[Review]: クライマーズ・ハイ

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

《日航機123便は長野・群馬県境に墜落した模様!》ーーーーー北関東新聞の遊軍記者悠木和雅が友人の安西との約束を果たすため帰宅しようとしたそのとき、共同通信社の「ピーコ」が伝えた。日本航空123便墜落事故、それは「単独の航空機事故としては世界最大」を伝えるはじまりだった。死亡者数は乗員乗客524名のうち520名、生存者は4名。完全遺体492, 離断遺体1143, 分離遺体351, 移棺遺体79, 総合計2065体。完全遺体のうち五体がすべて揃っていたのは177体、離断遺体のうち、部位を特定できたのは680体、部位不明の骨肉片は893体。遺族の方々はいまだ癒されることなく、何かすがって懸命に生きている。『クライマーズ・ハイ』は地方記者の現場が描かれている。だから、事故の一報を受けたあと「どっちだ?」が当初の最大の問題だった。群馬なら「ウチの事故」、社の総力を挙げなければならない。若手は「めぐってきたチャンス」にはやる気持ちを悠木にぶつける。世界最大のヤマを誰よりも早く踏みたい。かたや年嵩の男たちは精彩を欠く。

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F先生と愉快な仲間たち

00:05に鶴橋を出発して01:11に大津へ到着。帰宅後、ひとっ風呂をあびる。で、ブログにむかう。なるほど、悪酔いしない方法を発見した。

  1. 好きな人たちと痛飲する(あたりまえか)
  2. 笑いっぱなしになる(これが案外むずかしい)
  3. 話を肴に酒を浴びて情熱をもてあます(自分で書いているけどよくわからない)

ミーティングを終え、飲みにゆく。メンバーは院長のF先生、勤務医のY先生、ヨッシー、まっちゃん、いまちゃんと私。男性二人と女性四人。私と院長先生は”とりあえずビール”。Y先生は日本酒を。 私は外で飲むとき、痛飲しても酩酊しない。自宅や里へ「帰る」となると、身体が無意識に言い聞かせ抑制しているらしい。だけど、年に数回、「帰る」ことを失念して酩酊する。今日はその日だったようだ。おまけにみんなが同じ酒を酌み交わした。こんな機会はたいへんめずらしい。きっかけはY先生が嗜んでいらっしゃった日本酒をF先生が飲み始めた。そのとき、F先生は「飲む人」と声をかけ、残りの四人が一斉に挙手した。いつもならそれぞれが好む酒を注文するはず。今日はみなが同じ酒を飲んだ。そうさせたのは何か? その何かを追い求めていくのが私の興味。

四人が一斉に挙手してから冷酒が続々と運ばれきた。お猪口6つを持って「どうぞどうぞ」と酌み交わす。お猪口だから酒がクイクイ口に運ばれる。好きな人たちと話を肴にウマイ酒を酌み交わす。酒がウマイのもさることながら、人がウマイのだ。だからどんな酒を飲もうが何を飲んでもウマイ。もはやウーロン茶でも酔うかも(んなわけねぇ)。酔わないほうがおかしい(もちろん酒で、ですよ)。だけど不思議。頭も身体も酔っぱらっているのに悪酔いしない。気分はますます高揚す。

F先生
酔うと”ピー”トークに花が咲き、爆弾発言多し。ヨッシー、まっちゃん、いまちゃんへの可愛がり方がすこぶるおもしろい。理論を愛する一方、理論への傾斜をひどく嫌う。そのアンビバレントなふるまいは他者を魅了す。
Y先生
自分が不安を抱いている以上に患者が不安を抱いていることに気づいたから目の前の風景が様変わりした。様変わりした風景をキャンバスに描こうとする姿が懸命でステキ。
ヨッシー
たぐいまれな対話力と院長先生へのスルー力を持つおそるべきDH。スポンジが水を吸い取るかのごとく感性を身にまとっていくふるまいが異彩を放つ。
まっちゃん
目は口ほどにものを言うを地でいく頼もしい存在。口ほどにものを言う表情(ふつうは悪い方に働くのに)が他者を惹きつけるのは天賦の才。
いまちゃん
話によって食いつき、話によって食いつかず、その食いつきポイントが他者を幻惑す。悠然と受け止めたかと思えば、華麗に右から左に受け流し、時にカップヌードルタイムぐらいテンポがずれる。おそるべき異能。

これらいずれも私の視点。すべてフィクション。そんなわけない。だけど私の目にはそう映る。そうやって錯覚しつづけても身体と頭が拒否しないから傍らにいたくなる。

No complexity, No simplicity.

複雑なくして単純なし。私の名刺に刻んだ言葉。私がいまところたどり着いた気持ちを言葉にした。単純は美しい。だけど表に映る単純は裏に想像を絶する複雑を抱えている。同じ酒を飲む6人が抱える複雑な背景。わかりようもない。わかりようもないからこそ言葉にすべくもがく。そのもがく姿を肴に酒を飲む。五臓六腑にしみわたる酒と声。今宵はぐっすり眠れる。

私はほんとうに幸せだ。

[Review]: 日本という方法

日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)

コメンテーターが「元来、日本という国は」なんて口にしたら「チープでシンプルなナラティヴ」の鋳型かもしれないと眉に唾をぬってみる。天皇制が日本史を仕切っていた歴史はなく、武士道は徳川初期や明治前期の所産とのこと。ならば、日本が単一民族国家である説にいかが答えようと問われれば、その説は『単一民族神話の起源―「日本人」の自画像の系譜』によって論破された(らしい)。なるほど日本の歴史の年表を眺めたとき、「○○時代」で区切られているだけで、縄文時代から現代まで一本道で描かれる。世界史に散見されるような国そのものが変わったり王朝の交代などない。驚くばかり。だからといって、一貫性を主張するのは早計だ。

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